被爆建物でもある広島東照宮 本地堂の本格的な修理が、江戸時代に建てられてから初めて行われています。

広島市東区にある広島東照宮です。境内に入り、本殿に向かって右に本地堂があります。

これが、工事開始前の本地堂です。江戸時代の初期、徳川家康をまつるため建立された広島東照宮は、爆心からおよそ2キロにあり、原爆で本殿などが焼失しました。

本地堂も屋根の一部が焼けましたが、倒壊は免れました。焼けた部材は残されたまま江戸時代の姿をとどめていました。

広島東照宮 久保田 実技 宮司
「人間には寿命がある。語り部の方も高齢化しているので、(原爆を)後世に伝えるのが一番の目的」

修理はすべての部材をいったん取りはずし、再度組み上げるという本格的な工事になります。

塗装は創建当時と同じうるしが施されることになっています。

完成予定は来年9月だということです。広島東照宮は、「完成したら神社の国の重要文化財指定を目指したい」としています。