「残念で仕方がない。エースとしてものすごくプレッシャーはあったと思う」
―――まず、宮田選手のプロフィールです。2004年9月21日生まれの19歳で、あと2か月ほどで20歳になります。京都府出身で福井県の鯖江高校から順天堂大学に進学。実績としては2022年、NHK杯に高校生で優勝。翌年の2023年、全日本選手権・種目別跳馬で優勝しました。2024年には全日本選手権・個人総合で初優勝、そしてNHK杯を2022年・2023年・2024年と3連覇し、体操女子日本代表の主将になっていました。今回の件について、池谷さんは率直にどんなことを思いましたか?
「オリンピック直前なので残念で仕方がないということですね。エースが抜けるということは、ものすごく日本にとって痛手であり、もう残念ですよね、本当に」
―――日本体操協会の会見によりますと、情報提供があり本人に聞き取りを行ったところ、行動規範に違反する事実を確認したということです。その内容は、6月から7月の間の喫煙行為と飲酒の事実です。本人と話し合いの場を設け、オリンピック出場の辞退に至りました。喫煙や飲酒の背景については、設定した競技目標に対して数々のプレッシャーがあった、と協会は説明。池谷さんもオリンピックで活躍をされましたが、日本代表でオリンピックに行くことへのプレッシャーについてはどう感じますか?
「実は、体操選手って結構喫煙者が多いんですよ。成人ですけども。すごく長く戦うスポーツの選手よりも持久力はいらないところで言うと、絶対とは言い切れないですが、そこまで影響がない。それよりも精神的プレッシャーが体操って大きいんですね。だから僕の大学の先輩でも練習中、1種目終わるごとに吸いに行く人がいたんです。それくらい、練習でもそうですが、かかるプレッシャーというか精神的にくるものはものすごく大きくて。それを和らげるために喫煙する方は選手の中でも結構いました」
―――また、会見によりますと、欠員は補充できず4人で戦うということです。その理由として、登録期日を過ぎていることと、けが以外での交代が認められないことが挙げられています。
「競技直前のアップでけがをする選手が出たりするんですよ。そのときは急遽変更もあることはあるんですが、今回の場合は理由がそうではない。これを許してしまうと他に調子がいい選手が出てきたら変更できることになってしまうので、基本的にはルールとして変更は認められないんですね。けがをした場合以外は、締め切りが終わってしまっていたら変更は無理なんです」
「(宮田選手は)若いうちから活躍して順調に日本代表になった選手。本当に順調に来ていたっていう感じですね。エースとしての重圧はものすごくあったと思うんです。自分の取れる点数を必ず取るのがエースの使命なので、そういう意味ではものすごくプレッシャーはあったとは思います」