開業20年で10億人を運んだ!右肩上がりの理由は?

ということで、1972年に新幹線は新大阪~岡山間が開業し、岡山駅では盛大に開業セレモニーが行われました【画像④】。

(当時の中継より)
「待ちに待った、新幹線・岡山までの開業です。定刻の午前6時05分に発車です。開通おめでとう」

【画像④】

1972年の開業から、満20年を迎えた山陽新幹線の利用客数は順調に推移し【画像⑤】、20年間での延べ利用客は、約10億6000万人に上りました。

【画像⑤】

(JR西日本 元岡山鉄道管理局長)
「新幹線が開業するまでは、岡山が『観光圏』というよりも、『岡山から外へ出掛ける人』の方が多かった訳です。岡山県外へ行く方が」

「ところが新幹線開業してから、今度は『岡山県へ入ってくる県内客の方』が入ってきたことは、旅館にしてもホテルにしても、非常に経済的にも大きなインパクトになった、ということが言える」

【画像⑥】は、遥か昔の岡山駅前・桃太郎大通りの景色と0系の主に鼻部分です。新幹線が「岡山止まり」で開業したことで、岡山も脚光を浴び、交通の結節点のみならず観光地としての認識も高まったということなのでしょうか?

【画像⑥】

それもあるのですが、実は岡山が注目を集めた理由はそれだけではなく、1988年に開通した「瀬戸大橋」の存在もありました。

新幹線岡山開業による観光客の増加は、その3年後の博多開業とともに一時減少傾向を示していましたが、瀬戸大橋時代へ向けて大きな底上げをしたのは確かなようです【画像⑦】。

【画像⑦】

(老舗旅館の社長)
「想像もつかんお客様が、雪崩を打って来ていただいた、というように、思い起こします。山陽新幹線が4~50%の数字なら、瀬戸大橋は2~30%ぐらいの感じを持っとりますね、伸び率について」

【画像⑧】は、壁一面の広告スペースに貼られた「瀬戸大橋」の写真と100系の先頭車両。新幹線+瀬戸大橋のコラボで岡山に観光面への大きなインパクトをもたらしたことは間違いないようです。

【画像⑧】

岡山~福山間「新幹線通勤」で楽になった!

そして新幹線は、地元・岡山にとって「ビジネス」「観光」面で大いに貢献し一方で、「定期で通勤・通学」出来る人も増えたようです。

【画像⑨⑩】は、改札口で定期を見せて颯爽と新幹線改札口から出ていく通勤客の方々。。。そうか、当時は自動改札ではなくパスケースに入った定期券を駅員さんに見せていたのか、、、懐かしい!と思わせるひとコマでした。

【画像⑨】
【画像⑩】

ーいつも定期で?
(新幹線通勤客)
「福山ですけどね、単身赴任すると、かなりいろんな面でねきつい部分があるような気がするんで、新幹線で通勤してるんですけどね」