■“コロナ後遺症”大人と子どもで発症する割合違う?高齢患者の約10%が後遺症に悩む現実も

ホラン千秋キャスター:
後遺症については以前から指摘はあったと思うんですけれども、割合として子どもと大人を比べるとどちらが多い少ない、同じなのか、何か気づかれることはありますか。

田代院長:
割合としては、私は子どもをあまり診ておらず、自分の息子ぐらいなので。うちの息子もいつもとても元気なんですけれども、療養期間を終えた後も活気が落ちて、食欲がなくなって、いつもと全然違う状態が数日続いてしまいまして、やはり子どもにも起こるんだなと。
そして高齢者に目を向けますと、私の経験で言うと10%、これはかなり高い数字だなと思っていまして、それまで元気だった方が寝たきりになってしまうような、そういった状態を見てますので、かなり厳しい現実だなと。後遺症の存在はやっぱり直視せざるを得ないなと感じています。

ホランキャスター:
もちろん人によって違うんだと思うんですけれども、コロナ自体との戦いと比べても後遺症との戦いの方がより長くなってしまう傾向にあるんでしょうか?

田代院長:
そうですね。私の患者さんでも、10日間の療養期間を終えた後、10日以上ぐったりして点滴をしたりして、とにかく脱水にならないようにし、すごく食欲がなくなってしまう方が多いので。その後も長い対応というか、立て直しの治療にすごく時間を要するような状況ですね。

井上貴博キャスター:
後遺症というのは分からないところがまだ多くあると思うんですけど、理論的にはどういうものなんですか?ウイルスがまだ残っているのか、はたまたウイルスじゃないんだけどその部分を傷をつけてしまってるのかなど、どういうふうに理解すればいいでしょうか?

田代院長:
それに関する学術的な見解というのは、まだしっかりとしたものはないと思うんですけども、全体の印象として非常に消耗が強く、とにかくぐったりして、でも血の検査をしても、どこどこに異常はないんだけども、脱水症だけあるというような、かなり強い倦怠感を背景として経口摂取が低下して、低血糖を起こしたり、脱水症状になったりとそういった方が多いのかなと高齢者では感じています。

井上キャスター:
人によってどこに出るかはまちまちという中で、例えばワクチンを打っていると症状が緩和するだとか、今わかっている、でき得ることというのは何か我々にあるんですか?何もないんですか?

田代院長:
やはり僕の肌感覚でも、ワクチンを3回打たれてる方は比較的軽く終わって、そういったぐったり感も少ない方もいらっしゃる一方で、ワクチンを3回打っていてもぐったりされる人はやっぱりされてしまうので、何か体質的なものとの関連があるのかなというふうには疑っています。

井上キャスター:
現状、治療法としては対症療法ですか?風邪薬とか。

田代院長:
そうですね。点滴をして脱水を改善させたり、栄養剤を注射するとか、そういった対処療法がメインになっています。

井上キャスター:
でも、この症状の出方というのは他の病気とは違うと考えた方がいいわけですね?

田代院長:
やはり、かなりコロナによる消耗は強いなというふうに実感しています。他の病気とはちょっと違うなという印象です。