キャリアの選択:大企業かスタートアップか

『大企業に就職する』か『スタートアップでキャリアを始める』どちらがいいと思うか?という就活生からの質問に、加藤さんはこう答えた。

「就活生の皆さんが『一生この会社に勤める』という風に決めていないのであれば、早く成長して、早く組織の力学を学べる会社がいい。それで言うと、とにかくめちゃくちゃ働かされるところがいいと思うんですね。最初の3年間くらい働くには外資系コンサルとかもいいじゃないですか」

また、スタートアップでのキャリアスタートについては、こうアドバイスする。

「スタートアップって一言で言っても、いろんなステージの会社があって。まだバックパッカーみたいな会社もあれば、グランピングだったり、ホテル経営になり始めた企業もあるんですよね。新卒の皆さんが組織力学を学ぶには、少なくともグランピング以降だと思います。スタートアップって有象無象だから、相当選ぶのに気をつけないといけないとは思います」

山登り型か川下り型か…加藤流キャリアの登り方

加藤さんはキャリアの重ね方についても、自身の経験を踏まえてアドバイスを送った。

「キャリアって、学生の皆さんは『山登り型』を求められることが多いと思うんです。何か目標を決めて『あの山の頂上に立つぞ』って歩みを進めることを求められる場面が多いのかなって。私は全然そんなことはなく、最初、『川下り型』だったんですよね。目の前の滝壺や急流を避けながら進んでいって、ある時、登ってみたい山、『観光と地域活性』という山が見つかって、今は山登り型にシフトしている感じです。「モチベーションに貴賤なし」ですし、どちらの登り方がいいということもないので、ぜひ若い皆さんには、好奇心と興味を大切に、仕事と人生をエンジョイしていただければと思います」