世界各地で猛暑ナゼ? 日本の夏は?

小川彩佳キャスター:
日本だけではなく、世界各地で猛暑に見舞われています。

國本未華 気象予報士:
世界各地で異変が起きているのですが、その原因が上空の風にありそうです。サウジアラビアからインドにかけて、冷たい空気と暖かい空気の間を通る風=偏西風が大きく蛇行しているのですが、偏西風は大きく蛇行すればするほど、蛇行した部分に熱い空気がたまりやすく、サウジアラビアからインド周辺、また日本も影響を受けて平年よりも暑い空気が入っているという状況です。

小川キャスター:
この状況はまだしばらく続くのでしょうか。

國本気象予報士:
そうですね。大きな蛇行は数日程度で解消はしません。インド洋やアラビア海が平年よりも水温が高いため、熱い空気が留まりやすい状態になっています。

気象庁は24日、「高温に関する早期天候情報(平均気温) 期間:6月30日~7月8日」を発表しました。『全国的にかなりの高温』が予想されるといいます。

梅雨入り早々の時期は、太平洋側に前線が停滞するものなのですが、今年の場合は、週末(6月29、30日ころ)に前線が一気にジャンプするように、北陸に前線がかかる見込みです。

前線の南側は蒸し暑い空気が充満していきますので、例年以上に蒸し暑さに警戒してください。

次の暑さのピークは30日頃から、全国各地で30度以上になるでしょう。

小川キャスター:
まだ6月ですが、すでに危険な暑さです。世界各地でも異常気象となっていますね。

ドイツ公共放送東京支局 マライ・メントラインさん:
日本では、環境問題や気候変動の対策について、政治的な議論があまりされていないように思います。電車に乗るとSDGsバッジをつけている方を見かけますが、関心が高まっているかというとそうでもない。もっと目を向けてほしいですね。

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<プロフィール>
マライ・メントライン さん
ドイツ出身
2008年から日本在住
ドイツ公共放送東京支局 プロデューサー