百貨店にとって特別な顧客を相手にする「外商」。その売り上げは百貨店を支えています。日本一ともいわれる松坂屋名古屋店の外商に、入社1年目で抜擢された新人女性に密着。知られざる外商の世界を取材しました。
入社1年目で抜擢 デパートを支える「外商」の知られざる世界

2024年3月1日。23歳の中野歩海さんは、松坂屋名古屋店の外商で配属初日を迎えました。自己紹介をする中野さんに、早速、上司から「モノを売るより人を売らなあかんから。全軒挨拶とか1番最初は。モノを売ろうという気持ちはなくして」とアドバイスが飛びます。
外商とは、企業や富裕層などの「特別なお得意様」の買い物をサポートする部署。ルーツは江戸時代、呉服店が大名屋敷や武家を訪問して行った商いです。呉服店として1611年に創業し、400年の歴史を誇る松坂屋は、今も年間売上約1269億円の半分を外商が担っています。

(松坂屋名古屋店・長谷部剛マネージャー)
「松坂屋名古屋店は日本一の外商を掲げている。最も富裕層に寄り添う百貨店という形でやっている」