人体に有害な可能性が指摘されている有機フッ素化合物の「PFAS」について、内閣府の作業部会は政府として初めての健康への影響に関する評価を示しました。

PFASは人工的に作られた1万種類以上の有機フッ素化合物の総称で、高濃度のPFASが検出された自治体から健康への影響を調べてほしいという声が上がっていました。

これを受けて、内閣府の食品安全委員会の作業部会は健康への影響について去年2月から科学的な知見を集め、議論を行っていて、きょう、初めての評価書の案をとりまとめました。

評価書の案ではPFASのうち、PFOSとPFOAについて、動物実験では出生児の低体重などへの影響が認められるとしました。

また、評価書の案ではPFOSとPFOAについて、動物実験の結果から、毎日摂取しても生涯にわたって健康への影響がないと推定される1日の摂取量は、体重1キロあたり20ナノグラムが妥当としています。

作業部会は「関係省庁では今回設定した摂取量を踏まえた対応が速やかに取られることが重要」としていて、水道水などのPFAS濃度の基準値の策定などが期待されます。