■国防省の一言目は「ウクライナに栄光あれ!!」

一方、“情報戦”とも言われるこの戦争で軍はどのように情報を扱い発表しているのか。

金平キャスター
「キエフの中心部ですけどもここがメディアセンターがある場所ですけど、前のここに世界各国からウクライナに供与されている武器の実例が書いてある」


国防省などの政府機関が会見を行うメディアセンター。国防省の会見は、決まってこの一言から始まる。

ウクライナ国防省 マリャル次官
「こんにちは。ウクライナに栄光あれ!!」


そして、国民を鼓舞する言葉が続く。

ウクライナ国防省 マリャル次官
「ウクライナ国民、ウクライナ軍の力と勇気、団結はクレムリン(ロシア政府)の全ての計画を台無しにしています。防衛線や外交の現場において強い精神を持ち続け、この調子で邁進しましょう!!」

会見では戦闘の成果が強調されたが、国防省側から被害の詳細やケガをした人の数が発表されることは無かった。

金平キャスター
「兵士や民間人の正確な犠牲者数を公開していただけますか?」

ウクライナ国防省 マリャル次官
「戦争時には情報公開のルールがあります。このルールは防衛や安全のために必要なものです。戦時下で死者の総数は公開しません。言えるとしたら、ウクライナ側の死者数はロシアよりもかなり少ない。えーその数は数千人単位だと述べておきます」


■記者自らの判断で取材を制限も…

会見を取材していた公共放送ススピーリネの記者イリナ・サイエビチさん。ウクライナの記者が置かれている微妙な立ち位置を語った。

金平キャスター
「この記者会見は完璧に開かれたものだと信じていますか?」

ススピーリネ サイエビチ記者
「戦争中は公開してもいい情報とそうでない情報を区別するために自己検閲が必要になることもあります。私たちは発言の内容や伝え方について責任を負うべきです。国防省や兵士にしてはいけない質問があります。」


ススピーリネ サイエビチ記者
「外国の一部のメディアが情報をより深く知ろうとすることも理解できますが、兵士や民間人の命が何よりも大事です。そのため、私たちは特定の内容に関して質問しないこともあります」

自らの判断で取材を制限する事もあるという記者。

ウクライナでは放送の監督・規制当局として「テレビ・ラジオ放送国民会議」があり、大統領と議会が任命した委員によって運営されている。