まだ捨てられないけど、電源は入らない「ガラケー」を復活させるイベントの人気が再燃しています。2年前に亡くなった父親の写真を探したい…高校時代に好きだった人とのメールをもう一度読みたい…。ガラケーの中には、それぞれの思い出がたくさん残されていました。

「当時はシャイで全然話せなかった」相手との思い出のメール

「あー!ついたー!やばい!」と歓喜する女性。出てきた写真に涙する人も…。

長年放置したことで、機能しなくなったバッテリーを、特別な機械で充電してくれるイベント、『おもいでケータイ再起動』。2016年から定期的に開催され、これまでメーカー問わず1万6000台を超える携帯電話が復活しています。

この日、3台のガラパゴス携帯、通称“ガラケー”を持ってやってきた内田光枝さん(81)・敦子さん(50)母娘。

「20年前に飼っていた、今は亡き愛犬の写真を見たい」ということですが、無事に再起動する確率は70%。ドキドキしながら待つこと数分…。
すると、「あっ!ついた!」。無事電源が入ると拍手をして大喜び。

現れたトップ画面の壁紙には、甘えたように見つめる愛犬・リュウの姿が。

「あっ!やっぱりリュウが出た!」と嬉しそうな光枝さん。他にも一緒に出掛けた時のものや、気持ちよさそうに眠るリュウの写真がたくさん出てきました。

愛犬の写真を見つけた内田光枝さん(81):
「すごく噛まれたりして、みんな家中であちこち噛まれたりね」

目を細めながら愛犬の思い出を話す母娘。中には、ゴミが散乱し、荒れた部屋の写真も。

娘・敦子さん(50):
「リュウが部屋をめちゃめちゃにした時の写真。(外から)帰ってきたら、こうなっていて、あまりにも酷くて写真に撮っておこうと」

さらに、「えっ!これどこ?」と、記憶にない動画も。映っていたのは雀荘のようなところで麻雀を楽しむ光枝さんの姿!娘・敦子さんも「麻雀??」と、知られざる母の姿を楽しんでいました。

懐かしい思い出がよみがえる人は他にもー。

30代の男性が持ち込んだのは、高校時代に使っていたガラケー。そこに残っていたのは、好きだった女性と交わしたメールでした。当時は受験の報告などもしていたといい、女性からのメールには、

【センター(試験)こけたのにレベルを落とさないこの無謀さ( ̄∀ ̄) まあ奇跡を信じて...】

高校時代のメールを見つけた30代男性:
「好きでしたね。憧れの人みたいな。高校の時はめちゃくちゃシャイで、全然しゃべれなかったからメールだけ残っているって感じ」

学生時代の甘酸っぱい青春も、今では大切な思い出になったと懐かしんでいました。