
無職の女(85)
「私はトイレに行きたかったんですが、店員に『荷物は預かれない』と言われて…物をもって店を出たのは事実だけど、仕方なかったんです。
その後、警察に声をかけられて、私は何度も『払います』『払いますから』と伝えましたが、『外に持って出たからだめだ』という風に言われました。
万引きしようと店に入ったわけじゃありません」
女は、スーパーの物を店の外に持って出たことは認めるものの、窃盗の意思はなかったという旨を述べました。
さらに検察官は、犯行時、買い物かごには総菜3点ほどが、トートバッグには総菜6点が入っており、トートバッグの中のほうが商品が多かったことを指摘しました。女には同様の手口での犯罪歴がありました。
論告求刑で検察官は、女の供述内容と防犯カメラ映像が矛盾していること、女は現在一人暮らしで適切な監督者がいないことなどから、懲役3年の実刑判決を求刑しました。