また、強迫性障害や不安障害、発達障害などがベースにあると、爪噛み症や抜毛症などが出たりすることもあるようです。
▽身体への影響は?
近畿大学医学部皮膚科学教室 大塚 篤司 主任教授
「基本的に、爪を噛み続けるのは皮膚にダメージが集積していくので良くはないです。人間の口はすごく汚いので、噛み続けて傷ができると、口の中のばい菌が爪から繁殖して、ひどくなると蜂窩織炎(ほうかしきえん)という細菌感染症を引き起こす場合などもあります。
爪を噛み続けて、ずっと刺激が加わっていくと、10年20年の話なんですけど、そこから皮膚がんが出るリスクも報告されています」
▽治療法は?
近畿大学医学部皮膚科学教室 大塚 篤司 主任教授
「精神科の先生とも相談したことあるんですけど、根本的に直すことは結構難しいんです。だから、日常生活に支障がないところまで持ってくっていうのが重要じゃないかといわれています。
塗ったら苦いマニキュアを試してみる、子どもが爪噛んでいたら叱らずに手で一緒に遊んであげる、触り心地が良いクッションやぬいぐるみを渡してあげるなど、少しずつ症状を軽くしていくイメージの方が負担が少ないんじゃないかなと思います」
そのほかに薬物療法もあるため、皮膚科と精神科の両方に診てもらうと良いということです。