パリで目指すは団体のメダル

戸本:
馬術が盛んではない日本においては、全日本チャンピオンと言われても誰も知らない。五輪で入賞したって言ったらニュースとしても取り扱ってもらえる。全アスリートにとって五輪っていうのは夢であることは間違いない。

19年、競馬のGⅠジャパンカップ。出走する馬たちを誘導する“誘導馬"に乗っていた戸本。そこで五輪出場を目指している選手として東京競馬場の場内アナウンスで紹介された。
戸本:
皆さん、競馬を見に来ているわけですから、誰だよってなるに決まっているし…と思っていたら、何万人もいるスタンドから拍手を頂いて、『がんばれ』って声を掛けて頂いて、本当に鳥肌が立ちました。

声援を力に変えた東京五輪。パリでは団体でのメダルを目指す。団体は出場3選手の総合成績で決まる。個人の成績が良ければチームの成績を上げる事が出来る。
戸本:
個人でもメダルを狙いたいんですけど、個人で成績が良いという事はチームの成績に貢献出来る。よりメダルに近づいている証拠。あくまでチームのために、個人でも上に行きたい。

パリ五輪へ「あくまでチームのために、個人でも上に行きたい」

“2度目の五輪に向け、自分らしく。"と戸本は大舞台へフォーカスしている。

戸本一真 (ともと・かずま)

1983年6月5日生 岐阜県出身 明治大学~JRA(日本中央競馬会)所属
東京五輪では総合馬術で個人4位入賞