
街角に立ち始めてから、俳優の仕事は激減
両親は政権与党を支持する保守的な考え方で、「俳優の仕事に差しさわりがある」として古澤さんの活動に反対しているという。案の定、街角に立ち始めてから、俳優の仕事はほとんどなくなった。それでも活動をやめるつもりはないという。
そんな古澤さんに海外メディアの取材が相次ぐ。アルジャジーラ、CNN、アラブニュース、トルコ国営通信…英語ができないため取材を断ったメディアも多いという。ぼくの取材で10社目。そのうち日本のメディアはHBC以外では「しんぶん赤旗だけ」と話す。
「でも、自分は取材を受けようと思ってはやっていなかった。まったく無視されても続けるつもりだった」

「今は年単位で続けようと思っています」
古澤さんを突き動かしているのは、単純な怒りではない。ある海外メディアから「日本人はことが過ぎたら、虐殺とかも忘れてしまいますよね」という言葉が心に刺さったという。
「迫害を受けながら国際社会から見放されてる人たちを、いままで知らぬ存ぜぬのふりをしてきたし、自分にはどうしようもないことだといって無視を続けてきたということを突きつけられた。この活動は止められない。今は年単位で続けようと思っています」