■山車を組む~藤づる、かじ棒 若者が技術を継承 ベテランにも刺激
本番まで3週間。山車を組む作業にも20代の若者が集まりました。保存連合会の佐々木会長も目を細めます。(気仙町けんか七夕祭り保存連合会 佐々木冨寿夫 会長)
「この若いのがいいよね。だからこっちも頑張るよね」
積極的に集まる若者の存在は、震災を乗り越え祭りを続けてきた保存連合会のメンバーを後押ししました。
「こっちさ入れるんだ」
次々と組み合がる山車。若者たちはどんどんのめり込んでいきます。
市内の山林に笑い声が響き、何やらにぎやかですがターザンごっこではありません。山車づくりのメインとなる「藤切り」と呼ばれる作業で、山車を補強するためのフジを伐採するのです。

「ベテランの人ほど角度とか。そういうのをちゃんと考えて引っ張んないと難しいっすよね」
半日かけて伐採したのは山車1台分の藤づる。
「そーら、そーら」
「ねじれ、ねじれ」
藤づるが乾いて固くなる前に山車に巻き付けます。
「せーの、そーれ」
まつりまであと5日、けんか七夕の重要な役割を担う「かじ棒」が取り付けられました。かじ棒は直径50センチ、長さ15メートルのスギの丸太。「けんか」の際、激しくぶつけ合うため藤づるでしっかりと補強します。

「やー、形になりましたね。楽しみです」
「自分たち、分からない部分もあるんで教えていただいて本当に嬉しいし、やっぱ自分たちもしっかり覚えないとまた次の世代とかに残していけないんで毎日勉強ですね」