部屋にはたくさの数のメダルや賞状が並びます。数々の大会で好成績を収めてきた木村さんですが、実は競技として水泳を始めたのは60歳の頃でした。

子どものころは戦争真っ只中で、戦争が終わり、18歳の頃に結婚しましたが…
木村悦子さん(95)
「そりゃあ貧乏だったの、私が来たときはね、ちっちゃい納屋が立ってて、納屋を片付けて畳を3畳敷いて、そこが私たちの新居だったの。貧乏なとこに嫁いだのは、結局本人が良かったんだ、惚れたんだ」
しかし、戦後当時は結核が大流行。旦那さんも感染し倒れてしまいまいました。親の反対を振り切って結婚してからわずか2か月のことです。

木村悦子さん(95)
「親の元へは泣いて帰られんでしょ。だから歯を食いしばってやりましたよね、何にもかんにも男の仕事も。お金儲けんと…現金がないと暮らせないし」
夫婦生活のために農業や新聞配達、化粧品の販売など休みなく働いてきた木村さん。長年にわたり培われてきた体力こそが元気の秘密かもしれません。