■岸田内閣への入閣は? 「決める政治」のこれから         


ーー菅総理時代から手がけている「決める政治」を岸田内閣で進めていこうという考えは?

菅:                                       閣内、閣外に関わらず進めていくことは大事ですが、閣内に限定すれば、(入閣は)考えていません。

ーー「決める政治」について。

菅:                                       総裁選挙に出馬する際に多くの子供を産み育てたいという方を支援するのが政府として、極めて大事なことだと思い、選挙公約にしました。一つ一つ問題を乗り越えて「不妊治療の保険適用」が今年の4月1日から始まりました。その反響はとても大きかったですね。また休みも取りやすくするように、厚生労働省に対し配慮するようお願いもしました。そういう環境を整えることができたと思っています。

ーーこれからの「決める政治」について。

菅:                                       去年の4月に「2050年カーボンニュートラル」宣言をしました。宣言と同時に2兆円の基金を創設し、その基金のなかで研究開発や様々な活動を行っています。ようやく脱炭素社会に向けて、この国も回り始めてきたかなと思っています。

ーー参院選後に勉強会を発足されようとしていましたが?

菅:                                       安倍さんがこういうことになりましたので、今すぐに立ち上げることは考えていません。ただ、政策ごとに勉強したことは大事だと思っています。

ーー菅総理時代52年ぶりに日米共同声明で台湾について言及しました。現在の台湾をめぐる緊張状態をどうご覧になりますか?

菅:                                       日本には国境を接しているロシアをはじめ、北朝鮮問題、台湾問題があります。そのため、日米同盟の抑止力は確かなものにしなければなりません。7年前に当時の安倍総理主導で平和安全法制という法律を作り、多くの国々と連携が取れるようになりました。そのおかげで日米首脳会談で台湾海峡の平和と安定、それを維持することについて共に宣言することができましたし、同じことをG7の首脳会議でも宣言に盛り込みましたから、台湾海峡の問題は世界全体の関心ごとになってきていると思っています

「国会トークフロントライン」2022年8月12日放送より)