「被告人を許せない。孫は祭に… 重い処罰を」祖母が語った家族の喪失

女の子が乗っていた軽乗用車=2022年6月

検察側は証拠調べで、亡くなった女の子の祖母の思いを読み上げました。

▽亡くなった女の子の祖母(事故当日について)
「駅前の祭に夫(女の子の祖父)と一緒に行った。娘(女の子の母親)が夜の運転は危ないと言ったため、夫が連れて行くことになった。午後9時ごろ、大きな事故が起きたと電話があり、(孫は)そのまま亡くなった。娘は大声で泣き続けていた。夫も私もショックを受け、悲しみを引きずっている」

「被告人を許せない。普通のスピードで走っていれば、事故があっても死亡することにはならなかった。孫は小学4年生で、まじめで優しい子。友だち思いだった。被告人には重い処罰を受けてほしい。母も同じ考えだ」

■勤務先には「殺人犯」と電話も 妻は「取り返しのつかないこと… せめて二度と運転をしない」

裁判では証人尋問で出廷した男の妻が、「取り返しのつかないことをしてしまった」とうつろな様子で語りました。

弁護人
― 被告人が運転する車に同乗したことはあるか
「はい」

― 被告人の運転をどう思うか
「家族で出かけるときは、そんなに私から注意することはありませんでした」

― 今回の件でどういう話をしたか
「取り返しのつかないことをしてしまったという話をしました。今となっては何もできることはなく、せめて二度と車は運転しないことを決めました」

― 報道が家族に与えた影響は
「家に取材の方が来たりで、外にも出たくなくなってしまいました。勤務先にも電話をいただいたことも。中には殺人犯とかという話もありました」

― 運転免許を取得することは
「免許は必要ありません」

― 今後、家族で出かけたりする時には自動車は必要では
「どうしても必要な場合は私が運転し、その他の場合でも公共交通機関で移動するようにさせます」

検察
― 今回の車輌に証人は同乗したことは
「ないです」

― 被告人は速度違反、スピード違反がある
「交通違反をしたのは存じ上げませんでした」

妻は、言葉が途切れ途切れになりながらも、法的な誓約書をつくって男に二度と運転免許を取得させないようにしたいと話しました。