街の人はー
「今年はまだ刺されていないですね」
「蚊が少なくなっているような気がする」
「(子どもを)公園に連れて行っても、今まで嫌になるぐらい蚊がいたんですけど、全然いない気がします」
まさか、蚊も夏バテでダウンしているのでしょうか?気になる疑問を専門家に伺います。
■今年の夏は蚊が少ない?専門家の見解はー
8月1日『ひるおび』の放送でーコメンテーター ふかわりょう:
「ちょっと私だけかもしれないんですけど、蚊が少ない気がするんですけど。」
恵俊彰:
「蚊、少なかったよね。いなかったのかな?と思うぐらい。」
ふかわりょう:
「これからなんですかね?」
という一幕がありました。

そこでひるおびでは、「Q.今年は蚊が少ない?」というアンケートを行いました。全国で見ると、「変わらない」と答えた方が半数近く、「少なくなった」と答えた方が44%でした。東京だけで見てもほとんど同じ結果で、「少なくなった」と答えた方が45%いました。やはり皆さん、蚊が減っていると感じているようです。

恵俊彰:
先生、どうなんですか?蚊はいるんですか?
東京農業大学 長島孝行教授:
います。特に少ないわけではないと思うんですね。猛暑で蚊の動きが鈍くなっているだけで、数が少なくなっているわけではない。生き物ってものすごくしなやかなんですよ。環境にうまく合わせるので、暑ければ活動しない。我々と同じように、休むんですよ。直射日光がガンガン照っているところは避ける。
恵俊彰:
蚊も熱中症とか気にするんですか?
長島教授:
気にはしないと思いますが、暑い時には活動しないで適当な温度の時間帯に活動する。だから朝晩はすごく多いですよ。僕は朝、犬の散歩をするんですけど、ものすごく蚊がきます。一気に犬に来ます。幸い僕には来ないので、申し訳ないような気がしてならないです。
■暑さの影響で蚊もダウン?蚊の動きを検証

実際、暑いと蚊の動きはどうなるのか、室温30℃と、36℃で比較した実験があります。
室温30℃の場所に設置したかごの中に手を入れると、30秒間で約12匹の蚊が手にとまりました。
一方、室温が36℃の場合、とまったのは30秒間で約7匹。
2つを比べてみると、低い室温では蚊の動きが活発化し、高い室温では蚊の動きが鈍くなっていることが分かります。

長島教授によると、蚊が活発化する気温は、大体25℃から30℃の間。
東京の6月~8月の最高気温を見るとやはり今年は暑く、この期間、梅雨明け以降で最高気温が30℃に満たなかったのは、わずか8日間しかありませんでした。
長島教授:
昼間高温のときに活動していない、ということですので、この日は活動していない、ということではありません。活動していますが鈍っている、ということです。