震災の教訓と復興の情報発信につながるホープツーリズム。福島県の被災地で明かりを灯し続けている旅館の女将は、未来を切り拓くヒントを、次の世代へ伝え続けています。

フィールドパートナー「(山に)登り始めたのが15時35分、津波が押し寄せてきた時刻は15時38分」

5月15日。福島県浪江町の震災遺構、請戸小学校には、県外の企業で人材育成のプロジェクトに携わるチームが研修に訪れていました。

請戸小学校のように県内の被災地には、このところホープツーリズムと呼ばれる取り組みで多くの人が訪れています。ホープツーリズムは、県などがバックアップして旅行会社がツアーとして行っていて、「フィールドパートナー」と呼ばれる地域の人と一緒に被災地を巡り、震災や原発事故について学びます。この日も、参加した人たちは県内の復興の歩みを肌で感じていました。

参加者「まだこれだけ被害があるということと、聞いている数字以上ものを受けたので衝撃がすごくあった」

県によりますと、ホープツーリズムへの参加は増え続けていて、昨年度は396件と8年間で最も多くなりました。特に、教育機関や企業の研修で参加する団体が増えています。