戦時中、墜落して亡くなった特攻隊員を慰霊する目的で、愛媛県今治市内の山中にひっそりと設けられた石碑。その命日に合わせて、神奈川県に住む遺族の男性が、初めて現場を訪れ花を手向けました。

神奈川県川崎市に住む川橋 善男(よしお)さん、64歳。叔父の圭祐さんの命日に合わせて、今回初めて愛媛県今治市玉川町の墜落現場を訪れました。
川橋 善男さん
「私の母、つまり圭祐の義理の妹になりますけど、ぜひ花を持って行ってほしいということで持ってきました」

終戦間際の1945年5月19日。今治市玉川町の山中に墜落したのは「零式(れいしき)水上偵察機」。東京帝国大学(現:東京大学)法学部に在学中、学徒出陣により駆り出されていた、川橋圭祐さんら搭乗員2人が亡くなりました。
偵察機は、沖縄で特攻隊の任務にあたる予定でしたが、天候不良で取り止めになり、鹿児島から香川の基地へ引き返す途中に墜落しました。