集落は孤立、倉庫に避難した住民

記者
「輪島市中心部から8キロほど離れた滝又町、大規模な土砂崩れが発生し地震で一時孤立しました」

輪島市の山あいに位置する滝又町は地震によっていたる所で土砂崩れが発生し道路が寸断。一時、孤立状態となりました。中さん夫婦は、農機具を保管する倉庫で近くの約15人の住民と避難生活を強いられました。


中竜夫さん
「肥料をベッド代わりにして、この上コンパネ並べてここに4人か5人。ずっと寒かった」

竜夫さんは寝る間を惜しんで薪ストーブを焚き続けましたが、冬の寒さで倉庫は冷えきったまま。こうした生活が10日間続き、紀子さんの様子に変化があったといいます。

避難中の中竜夫さん(左)、紀子さん(右)

中竜夫さん
「普通にしとってんて。普通に生活して昼飯食べて家にトイレに来た。休んでたら急に悪くなって」

消防への救急要請も届かず、紀子さんは1時間後に息を引き取りました。集落ごとヘリコプターによる救出活動が行われたのは翌日のことでした。

中竜夫さん
「なんとしてもここを生き延びてというか、迎えに来るのを待っていた。早く来てほしかった」