金沢市の旧日銀金沢支店の活用方法が混迷しています。目玉と言える「地下金庫」を非公開とする方針を示した金沢市の村山卓市長ですが、批判を受け一転、公開に向けて検討すると考えを変えました。
金沢市・村山卓市長「不特定多数の人が入ることはもともと想定していない場所だったので、消防法や建築基準法の規定に従わないものとして使っていたので、法的な事情の中で難しいと判断した」

10日に開かれた金沢市議会の一般質問で、村山市長は「地下金庫」の公開について避難ルートの確保など消防法に照らし合わせ厳しいとする考えを示しました。
これに苦言を呈したのは石川県の馳浩知事でした。
石川県・馳浩知事「なぜ、地下金庫を公開しないのか、疑問に思った。以前、私自身地下の金庫を見る機会があったが、あの広い空間自体が建物の大きな魅力だと思っている」

知事の声が届いたのか、村山市長は公開へ向けて検討するとの方針を転換しました。
金沢市・村山卓市長「さまざまなご意見もいただく中で、なるべく公開できないか検討していきながら、どういうことができるか、様々な法規制がある中で考えなければいけない」
金沢市は、旧日銀金沢支店の土地と建物を2025年度末ごろに取得する方針ですが、市街地活性化の核となるだけに慎重な判断が求められます。