「みんな我慢している」 都市部では軍による支配続く
3年前、軍事クーデターが起きたミャンマー。都市部は軍による支配が続いている。

最大都市・ヤンゴンは飲食店が並び、人通りも多い。平穏な暮らしがあるようにみえるが、市民は抑圧された生活を送っているという。ヤンゴンに住む男性が、顔と名前を明かさないことを条件に取材に応じた。

ヤンゴン市民
「多くの人が困難な生活を送っている。(クーデター前に比べ)物価は3倍に上がっている。停電もしょっちゅう。きょうは午前9時に復旧したが、午後1時にはまた停電するそうです。以前は停電はなかったのに。あったとしても数分だった。暑いので辛い」
最近では徴兵制の影響も見え始めたという。
ヤンゴン市民
「軍は若者を強制的に連行している。半月前、2軒隣に住む出稼ぎで寿司の屋台をしていた20代の男性たちが連れて行かれた。隣の通りの若者2人は、徴兵名簿に名前が載り逃げ出した」
日下部キャスター
「一般の人たちは沢山の不満を持っていると思うが、軍に対しては黙っている?」

ヤンゴン市民
「彼らは武器を持っているから不満は言えない。何も言えず、みんな我慢している」
ミャンマーの人々は今も圧政に苦しんでいる。
そして、ウィン・チョウさん、マティダさんからは、曖昧な態度をとり続ける日本政府への批判が今年も繰り返された。
マティダさん
「ビルマ(ミャンマー)の情報がこちらに入っていない、入ってこないのは日本のメディアがビルマに行けないから。行っても、こういう取材はできない、これはすごく危険。日本政府がビルマ軍に圧力をかけない限りニュースとかもできない」

ウィン・チョウさん
「日本政府はなぜ、同じアジアなのにもっと強く(批判を)できないの。今の軍を応援ではなくて強く批判すべきじゃないですか。その批判のひと言がないことが寂しい」