円安以外に、スマートフォンの高まる性能なども影響か
TBS報道局経済部 竹岡建介 記者:
今回は4期連続でマイナスとなり、異例のことです。要因は大きく2つあります。一時的な要因ですが、自動車で言うと、一部の自動車メーカーが認証不正問題で車の製造が出来なくなり、その影響が出ました。
スマートフォンに関しては、大きな理由があるわけではないですが、例えば円安の影響で、iPhoneなど海外で作っているスマートフォンの値上がりが起きています。また、スマートフォンの性能が高まり、バッテリーの持ちが良くなって買い替えまでの期間が長くなるなどが背景にあると考えられます。
一方で、根深い理由なんですが、4期連続のマイナスが浮き彫りにしたのは、やはり物価高に給料(賃金)の伸びが追いついていないということです。給料がなかなか物価高を上回る伸びがなく、私たちの財布の紐の硬さに大いに影響を及ぼした形です。
実質賃金は24か月連続のマイナスで、過去最長となっています。この状態がGDPにも、暗い影を落とした形です。
井上貴博キャスター:
デフレを脱却することを考えると、やはり物の価格が上がり、給料も上がる。これがいいサイクルでいかないといけません。
しかし、なかなか物価高が早すぎると賃金が追いついていない。しかも、先々を見ると、ガス代・電気代の補助金も終了になりますよね。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
打ち切られますね。
井上キャスター:
岸田総理としては、「(給料は)必ず物価高を上回るんだ」と話しますが、どこに自信があるんでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
長いトレンドで見ると、賃上げはかなり大きかったので、じわじわと効いてくる。物価も、ガス代・電気代の補助金がなくなり、少し収まってくるだろうと楽観的な見通しなんです。減税の効果なども期待しているということです。