--斎藤さん(4代目店主)「鳥の皮を煮込んでおり、内臓ものじゃないんです。旧塩川町エリアだけは、なぜか昔からそれを〝モツ″と呼んでるんですよ。」

そう、旧塩川町のご当地グルメ「モツ煮」は内臓の〝モツ″ではなく、鳥皮をじっくり煮込んだものなんです。

その作り方を見てみると・・・あれ?何をしているのでしょうか?

--斎藤さん(4代目店主)「これは鳥の皮の〝毛抜き″なんです。焼き鳥みたいに焼いて落とすことができないんで、ピンセットで1本1本抜いていきます。もう毎日毎日こうやってにらめっこしています。」

老舗にも関わらず、おごることなくお客さんのためを思い、緻密な作業を続けているんです。

そんなアタミ食堂の味は、いく子さんの祖母から代々受け継がれてきました。

--いく子さん(3代目店主)「『もっといい仕事あったら、なにやってもいいんだぞ』っておばあちゃんたちには言われてたんですね。(私が)学校を卒業したら店を辞めて父はサラリーマンになりたいと言っていたが、父が倒れてしまい、妹たちの生活のために母と食堂をやるようになって。多分、私に〝また次やれよ″って神様はそう言っているんだと思った。」

塩川の味、そして家族の味として大切に受け継がれてきた『鳥モツ』。醤油とニンニクで煮込んだ鳥モツはプルプル。ご飯との相性も抜群で、噛めば噛むほどうま味が出てきます。

--スタッフ「(2人の)コンビネーションはどうですか?」

--いく子さん(3代目店主)「まぁ、なんとかね。息子とだからやってられる。」

--斎藤さん(4代目店主)「お互いイラっとすることは山ほどあります。1日1回くらい。」

--いく子さん(3代目店主)「息子だから仕方ない。だって1人ではできないしね。」

親子2人で変わらぬ味を提供し続けるために、アタミ食堂は明日も暖簾を掲げます。

【紹介した店舗情報】
アタミ食堂
住所:福島県喜多方市塩川町字新丁1825
問い合わせ:0241-27-4109
営業時間:午前11時~午後8時
定休日:不定休

『ステップ』
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2024年5月9日放送回より)