RSK山陽放送のカメラが捉えた「ラスト485系つばめ」

という訳でRSK山陽放送は、1975年3月9日に迎えた、それら特急列車の「最期の時」をテレビカメラに収めていました。

まず映像に現れたのは、【画像③】の国鉄485系「つばめ」です。

【画像③】懐かしい!ボンネット型485系 ヘッドマークはなぜか真っ白

なぜか最終日の「つばめ」は、正面のヘッドマークが真っ白です!今見ると、ものすごく存在感のあるボンネット型の特急列車が、153系の脇を入線してくると。。。

当時は「撮り鉄」という言葉もなかったでしょうが、多くのカメラを持ったファンがカメラを構えて出迎えていました。今も昔も変わらぬ光景です。そしてみんなめっちゃ線路内に降りてる~!!(【画像④】)今は大きく変わった光景です。

【画像④】線路内に...今これやったら大問題!

このときの「つばめ」の行き先表示板は「岡山~熊本」と記されていました【画像⑤】。

ちなみに1974年の時刻表(下り)では、特急「つばめ」はいずれも岡山始発で、
・「1号・2号・5号・7号」熊本行
・「3号」西鹿児島行
・「4号・6号・8号・51号」博多行
となっていました。(なお当時は「下り=奇数・上り=偶数」は導入されていない時代です)

【画像⑤】

この「つばめ」、そもそもは1930年(昭和5年)に東京~神戸間を8時間55分で走行していた特急列車でした。

そして戦後、新幹線・東京~新大阪が開業してからは「新大阪~博多」さらには「名古屋~熊本」を結ぶようになり、1972年の新幹線・岡山開業後は、岡山~九州間を結ぶ主力列車となっていました。

その「山陽本線・つばめ」もこの日が最後。先頭車両の表示板は真っ白でしたが、最後尾の車両は【画像⑥】のようにしっかりとその名が表示され、戦前からの優等列車の最後を飾りました。

【画像⑥】

なお「つばめ」という名称は、鉄道に詳しい方ならびに九州在住の方はご存知の通り、その後九州エリアで復活。現在は九州新幹線の「各駅停車タイプ」の名称として、その名を残しています。