ダムからの放流で川の増水に伴う危険を流域の住民に知らせる設備を、津波や大雨などの災害時にも活用する取り組みが始まりました。青森県が管理するダムとしては県内で初めてです。

河村庸市キャスター
「こちらは浅虫ダムです。このダムのために作られた設備を、災害時の呼びかけに活用する新たな取り組みが始まります」

2日は県と青森市、それに浅虫町会の住民が参加して訓練が行われました。活用したのは浅虫ダムに設置されている放流に伴う川の増水を知らせるための設備です。

そこで呼びかけられたのは…。
「ただちに海岸や河川から離れ、できるだけ遠い場所や高い場所に緊急避難してください」

津波警報が発表されたことを想定して、避難を呼びかけています。
津波や大雨による土砂災害などの時にも、警報設備を活用したいと地区の人たちから要望があり、ダムを管理する県や市などが協定を結びました。

青森市危機管理監 鈴木健仁さん
「いろいろな手段で住民に対して情報を提供して、安全に迅速に避難していただくことにつながっていけばと思います」

地区の住民たちは、県の職員から設備の操作手順を教わって、万一に備えていました。

青森市浅虫町会 山内春樹会長
「自宅でテレビをかけてなかったり、スマホを持っていなかったりする方が多いので、これはすごく成果が出るかなと思っています」

市では、町会と連携しながら設備を使える住民を増やして、防災・減災につなげたいとしています。