土岐睦さん
「ここに小さいころ母と一緒に自転車で来てまして、喉が乾いたら缶ジュースをもらったりお菓子をもらったり…そういう思い出があって、ここに来たのかなって」

母・フヰさんは適応障害と診断されていて、認知症の疑いもありました。家族や防災無線を聞いた地域住民がフヰさんを探しましたが、翌日の朝、近くに住む人がフヰさんの遺体を見つけたのです。

土岐睦さん
「仕事先に電話がきまして『母がいなくなった』ということで、その後『母が見つかったよ。亡くなったよ』知らせをもらって…本人の顔を見るまで本当だと思えませんでした。対策をみんなで考えればよかったなと思って後悔してます」

過去10年間で新潟県警が受理した行方不明者の数を見てみると、多いときは1年間で1200人以上に上っていて、去年は1172人でした。このうち、認知症や認知症の疑いがある人は、毎年200人前後となっています。

厚生労働省の発表によりますと、2025年には認知症の高齢者の人数はおよそ700万人となり、65歳以上の高齢者のおよそ5人に1人に達すると見込まれています。