(Aさんの母親)「私と娘が一緒に帰っていたら、後ろから『待て』と言って追いかけてきたんですよね。学校側の認識は(相手児童の保護者が)迎えに来ているもんやと思っていたからそのまま門から出したと。なんで確認していなかったと聞いたら、学校はうち側の落ち度です、みたいなことは言っていたんですけれど」

 実は1週間しかこのルールは守られておらず、相手児童は誰からの付き添いもなく下校していたのだ。
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 こうしたことからAさんの不安はさらに強まり、『抑うつ状態』と診断され、別の小学校に転校せざるをえなくなった。

 (Aさんの母親)「(Q当初は転校にまで至ると思った?)最初は本当に学校の先生に言って終わりと思っていた。何かしらもうちょっと学校側が動けばなんとかなったんじゃないかという思いはすごくありました。傷は深く刻みこまれて、たぶん一生持つんだろうなと思いますね」
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 両親からの訴えを受けて、転校から5か月後の2022年5月に大阪市教育委員会が市長に『いじめ重大事態』と報告。第三者委員会はランドセルを持たされた行為をいじめと認定したうえで、学校の対応について『いじめではなく児童同士のトラブルとして対応したことが問題点で、相手児童に継続的支援をすべきだった』などと指摘した。