「これがオートバイだったら…」
「あと1キロぐらいで愛鷹PAのあたりだった。落下物に気づいたのは、接触する1秒前ぐらい。避けようにもほかの事故を招きかねないので、踏むしかなかった。踏んだ衝撃はでこぼこ道を越えるぐらいだったが、音が『ガシャンガシャン』とひどかった」

「いきなりグレーの落下物が走行車線、追い越し車線にあった。その後も左右に点在していたので、4~5か所かわしながら、愛鷹PAに停車した。駐車場に入るとパンクしたり、オイルが漏れている車が何台もいて、まさに修羅場だった」
「沼津インターを通過してまもなくすると、路肩に2~3台の車が止まっていた。『故障か、事故か』と思っていたら、ライトに白く光る板のようなものが散乱していて、避けられるような状態ではなかった。愛鷹PAで点検後、富士ICまでの間にも落下物が散乱していた」

この事故で、けがをした人はいませんでしたが、落下物に接触したものの、そのまま走り去った車もあり、「被害車両は20数台と報道で見たが、100台は下らないのではないか」(被害者)といった声が挙がるなど、被害の全容は明らかになっていません。また、別の被害者は「これがオートバイだったら、最悪のことも考えられた」とも指摘します。

こうした高速道路上への落下物は、後を絶ちません。NEXCO中日本によりますと、同社管内で2022年度に処理した落下物は、約5万6,700件。その内訳は、プラスチックや布類などが一番多く、近年はタイヤや自動車付属品などが増えているといいます。
今回の“連続接触事故”は夜間に発生しました。