あまりにも人材が不足していたことから、 冬季の清掃スタッフの時給を1900円から2200円と、コロナ前から50%アップ。またコンビニや牛丼店でも2000円に近い時給で、募集していたのです。

倶知安観光協会 鈴木紀彦 事務局長
「今年は、世界的な雪不足もあり、日本の中でもニセコは非常に脚光を浴びた」

“ニセコバブル”と呼ばれ、日本中の注目を集めた、その陰で“とある問題”が発生していました。調査員はニセコエリアの、倶知安町に飛びました。

倶知安町民
「閉鎖するっていうのは厳しい」
「自分もだんだん、年をとって、いまも足が痛くて不自由だから困る」

実は去年12月、倶知安町にある訪問介護事業所のヘルパーステーションが閉鎖。さらに今年、グループホームと就労継続支援も閉鎖する予定だといいます。

倶知安町民
「働いている人も高齢だし、面倒をみてもらう人も高齢だけれど、いずれ我が身で、入るところがだんだん無くなるな…と。地元では入れなくなると思う」

閉鎖した施設からヘルパーのサービスを受けていた工藤さんは…。

訪問介護を利用していた工藤明文さん(71)
「前はヘルパーが何回も来てたから、弁当を買いに行くことはなかったけれど、買い物に行かなきゃならないから」


工藤さん、なんとか他の事業所にサービスを依頼できたのですが、以前は週3回来てもらっていたホームヘルパーを、週1回に減らさざる得なかったのです。

閉鎖した施設を運営していた社会福祉法人に、取材を依頼してみると…。

施設を閉鎖した社会福祉法人
「この件に関して、すべての取材をお断りしています」

そこで、閉鎖した事業所の利用者を引き継いだ、倶知安町社会福祉協議会に話を尋ねてみることに…。

倶知安町社会福祉協議会 初山真一郎 事務局長
(Qなぜ去年12月、訪問介護事業所は閉鎖されたのか?)
「考えられることは何点かあるが、従業員を募集しても、人が居ない(集まらない)ことが一つの原因だと思う」

倶知安町によると、社会福祉法人は、人手不足と採算がとれないことを閉鎖の理由に挙げたといいます。