現役教員に聞く 先生の“残業”実態は80時間超の過労死ライン

藤森祥平キャスター:
2022年の教員勤務実態調査のデータによると、先生の皆さんの忙しさを表す残業時間が中学校では100時間と、いずれも過労死ラインと言われる基準を超えています。
<公立教員 1か月の“残業”時間(平均・持ち帰り仕事時間や取れない休憩時間を含む)>
小学校82時間
中学校100時間
高校81時間
小川彩佳キャスター:
岐阜県立高校の現役教諭である西村祐二さんは、2016年から長時間労働や校則の問題を訴えていらっしゃいます。残業時間というのは、昔からこんなに多かったんですか?
西村教諭:
この20年間でどんどん増えてきたとも言われています。その象徴的なものの一つとして、「これについてちゃんと教えてくださいね」とまとめられた、国が定めている学習指導要領です。

20年前の高校の学習指導要領はB5サイズ程度でしたが、10年前のものになると、A4サイズ程度になりました。さらに、2年前から始まっている今回の新しい学習指導要領になると、10年前のものと比較して厚みが増え、ずっしりとしています。
