■なぜ「統一教会」からの名称変更が認められたのか

政治家の関与があったのではないか、そんな指摘が上がっているのが、教団の名称変更です。2015年、名称がいわゆる「統一教会」から「世界平和統一家庭連合」へと変更することが認められたのです。当時、教団の”再出発”を祝ったイベントでは…

旧統一教会徳野英治会長(当時)
「そして本日、この日本におきましても家庭連合としての新しい出発ができることとなりました。未来への希望あふれる新しい出発をしていこうではありませんか」

旧統一教会側は1997年から名称変更を求め、文化庁に相談に訪れていました。当時、担当課長として対応した前川喜平元文科事務次官は…。

前川喜平 元文科事務次官
「そのときの我々の対応としては、それは”受理できない”と。名称変更を認証してしまったら文部省が社会的に批判されるだろうと」

教団の問題が解決していない中、名称変更は認められないと門前払い。以後、同じ状況が18年間続きました。ところが2015年、一転して文化庁は名称変更を認めます。下村博文氏が文部科学大臣のときでした。霊感商法や多額の献金による被害を救済してきた弁護士は、名称変更をしないよう文化庁に求めていたといいます。

全国霊感商法対策弁護士連絡会 川井康雄弁護士
「名称変更された8月の5ヶ月前ぐらいに『名称変更を認めないように』という申し入れを文化庁にしてるんですね」

名称変更の前、下村氏は旧統一教会系のメディアに度々登場していました。2014年の世界日報社の月刊誌には当時、「世界日報」の主筆でもあり、社長の木下義昭氏らと大臣室で論じ合ったとあります。大臣室という公の場で3回にわたって旧統一教会系の人物と面会していました。名称変更に下村氏は関わっているのでしょうか?

Q旧統一教会の名称変更に変わったのではないかと報じられていますが、これについての事実関係は?

自民党 下村博文元文科大臣
「全く関わってません」