「報復の連鎖」より「偶発的な衝突」を懸念

小川キャスター:
緊張が高まる中、気がかりなのは「双方の攻撃が今後どうなっていくのか」。どういう展開があると予想されますか?

23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
今まさに中継でもありましたが、ボールはイスラエル側にあるわけです。今後、当然その報復の連鎖が続く可能性はもちろんあります

ただ「過激な行動に出るか」というのはまだわからない。仮に出なかったとしても、片方が攻撃すれば、もう片方も攻撃をせざる得ない状況が生まれてしまいます。そこで懸念されるのは「報復の連鎖」より「偶発的な衝突」、要するに“ボタンの掛け違い”、想定外の被害がどちらかに出てしまうことです。

藤森祥平キャスター:
「偶発的な衝突」の例をみてみます。

【1988年】
イラン・イラク戦争の緊張が高まる中、アメリカ軍がイランの旅客機を誤って撃墜、これにより乗客乗員290人が死亡。
【2020年】
イランとアメリカの軍事的な緊張が非常に高まる中、イランが他国の旅客機を誤って撃墜、乗客乗員176人が死亡。
こうした例があります。

須賀川記者:
これらは、今の緊張とは全く別の事例ではありますが、周辺で高まっていた緊張が、こういったことに繋がってしまった。このときは、ここからエスカレーションしませんでしたが、今は極度に軍事的緊張が高まっている状態です。なので、仮に同じようなことがあった場合、双方が「その次の行動を抑えられるか」は未知数なんです。私は、この偶発的な緊張の高まりが一番怖い、と感じています。

小川キャスター:
エスカレートしていってしまうと、国際社会の影響も深刻なものになりますよね。

ドイツ公共放送プロデューサー マライ・メントラインさん:
まさにその通りです。イギリスもドイツもそうですが、更なるエスカレーションをすごく恐れています。今回は結局、「落としどころはどこなのか」というところだとは思いますが、実際にはウクライナ戦争も終わってないので、どんどん戦争が広がるという心配はあります。

小川キャスター:
イスラエルは反撃を行う方向で一致している。ただ、アメリカのバイデン大統領は反撃に反対していますので、これがネタニヤフ首相の歯止めになるのかどうか。エスカレーションだけは避けたいところです。