月形刑務所が就労支援に力を入れる背景には、出所後に社会に定着できず、犯罪を繰り返してしまう受刑者が多くいる現状があります。

ある受刑者は…。
「社会にいる間っていうのが短くて、もう何回も(刑務所に)来てしまっている。これからは毎日安定した仕事をして、いろいろな人とコミュニケーションとれたらいいなと思う」

犯罪白書によると、全国の刑法犯の人数は年々減少する一方で、再犯者の割合は増加。2020年には過去最悪の49.1%に達し、およそ半数が再犯者です。
さらには、再犯者のうちおよそ73%が無職というデータも。職を見つけ、定着することができないと、高い確率で犯罪を繰り返してしまうのです。
月形刑務所 就労支援スタッフ
「受刑歴があるというだけで応募できる会社が限られている。仕事に就きたいという彼らのモチベーションをいかに持ったまま出ていってもらえるか気をつけている」
「読み書き」や「計算」ができないへの支援
重要なのは職だけではありません。受刑者の中には漢字の読み書きや簡単な計算ができず、日常生活に苦労する人もいます。