「仕事がない」「学力がない」。そんな事情から犯罪を繰り返してしまう受刑者たちの再犯を食い止めたい…。北海道・月形刑務所で独自の取り組みが始まっています。

刑務所が就労支援に取り組む理由

「ダム工事や土留めなど、いろいろな仕事をやっています」          土木工事会社の採用担当者がこう話すのは、今年1月、北海道・月形刑務所で開かれた就職説明会です。


別の土木工事会社の採用担当者が受刑者たちに語りかけます。
「一人一人の人格を認め合って、お互いに技術を高め合う、そんな会社を目指しています」
 
犯罪を繰り返してしまう受刑者を数多く収容する月形刑務所。相談会に参加したのは、いずれも実際に受刑者を雇った実績がある会社です。受刑者から出るさまざまな質問に、丁寧に答えていきます。

受刑者
「ここ月形刑務所で、大型特殊の免許を取ったが、実際に使ったことはない状態。練習させていただけるのでしょうか?」
土木工事会社の採用担当者
「会社に重機がありますので、練習はどんどんやっていただいて結構です」


受刑者
「体に入れ墨とか入っている人は、雇ってもらえるのですか?」
土木工事会社の採用担当者
「正直に言ってうち2人おります。そういうのも含めて受け入れていますので、気になさらないでください」