くしゃみは我慢すると良くない⁉ 別の病気につながるおそれも…

花粉症につきものなのが、くしゃみ。また、花粉だけでなく、黄砂やちり・ほこりの舞いやすい春はアレルギー症状などが出ることも多く、くしゃみが止まらないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。なかなか人前で大きなくしゃみをするのは抵抗もありますが、大きなくしゃみをしないように無理に我慢をしてしまうと、体に良くないようです。
日本医科大学付属病院・耳鼻咽喉科の大久保公裕医師にうかがったところ、くしゃみをするときは一気に空気が放出され、咳をするときの100倍程度の圧力がかかっているそうです。そのため、口や鼻をしっかりふさいだままくしゃみをしてしまうと、外に逃げるはずのその大きな圧力が体の内部にかかることになってしまいます。耳に圧力がかかることで、中耳炎などの別の病気につながってしまうケースもあるということです。
それゆえ、くしゃみは無理におさえようとしないのが一番。くしゃみが出そうになったら、気持ちよく「ハクション」と出してしまいましょう。ただ、他の感染症も気になる昨今、くしゃみのエチケットも大切。飛まつが飛ばないように、周囲へ配慮するようにしたいものです。花粉症など、くしゃみが出る心配があるという方は、体に取り込む花粉も減らすこともできますので、積極的にマスクをするようにしましょう。また、とっさの時はハンカチやハンドタオルで口元を押さえるなどして、うまく空気を逃がしながらくしゃみをすると良さそうです。
(気象予報士・前田智宏)