「ついさっき85人の客、8人の従業員が救出された」

山本キャスター
「花蓮市内から北に20キロほどのところにある太魯閣に来ています。観光客にも人気のエリアですが、岩が落ちていたり、山では大規模な土砂崩れが発生していたり、この影響によって多くの人が孤立しているということです」

台湾随一の景勝地として知られる太魯閣。峡谷の険しい断崖は、地殻変動のあとが見られる絶景スポットとして、多くの観光客が訪れている。

地震発生直後、轟音と共に山肌が崩れ落ち、あたり一面は大量の土煙に覆われた。
山本キャスター
「台北へと繋がる道が完全に土砂で寸断されてしまっています。大きな土砂崩れが起きています」

花蓮県の道路を走る車のドライブレコーダーに記録された映像では、奥で土砂崩れが起きた直後、大きな岩が目の前の車を直撃。

さらに、道路も崩れ落ちた。
今もたびたび起きる余震で、土砂崩れが発生し、あちこちで土煙を上げていた。

山本キャスター
「孤立している人、連絡が取れない人の情報は入っていますか?」
土産物店の店主
「まだ中には登山客がいます。トンネルの中にも人が取り残されているようです」

太魯閣では救助を待つ人たちの姿も。
ホテルを経営する男性に話を聞くことができた。

山本キャスター「ホテルには孤立してる人がいるんですか?」
ホテルの経営者「ついさっき85人のお客さんと、8人の従業員が救出されました」
山本キャスター「どういう状況で孤立状態になったんですか?」
ホテルの経営者「道路に岩が散乱し、山の中は土煙だらけで恐ろしかった。停電して、水道管も破裂して、通信もできなくなりました」

土砂崩れの被害に遭ったそのホテルの写真では、シャワールームの壁が崩れ落ちている。

建物の真横には、すんでのところまで巨大な岩が転がり落ちていた。
取り残された客や従業員たちは、地震発生の翌日、レスキュー隊によって全員無事に救出されたという。
山本キャスター「他にも孤立してる人はいますか?」
ホテルの経営者「奥(天祥地区)の方にはまだいます。私はここで20年間ホテルを経営していますが、今回の被害が一番大きかったです」

山間部を中心に600人以上が孤立状態にあるという太魯閣(6日午前8時現在)。今も懸命の救出活動が続いている。