取材中にも余震 避難所の環境に住民は「安心」

花蓮市の中心部に設置された避難所を訪ねた。

山本キャスター
「テントの中を見てみると、飲み物やティッシュなども置かれています。かなり物資も充実している印象を受けます」

山本キャスター
「(避難所の建物内には)電話や充電ができるスペースがあり、身分証や保険証の再発行ができるようになっているそうです。着の身着のまま避難する人も多いということで、こういった設備が整えられています」

小学校の体育館とグラウンドには仮設のテントが設置され、自宅が被害にあった人など約100人(5日時点)が避難している。

避難した住民
「地震が起きたとき私は3階にいました。体が不自由だから、もし夜に地震があったら、逃げることができませんでした」

避難した別の住民
「余震が落ち着いたら家に帰りたいです。特に夜は余震があると子供達が怖がるんです」

台湾では、これまでに600回以上の余震が起きている。取材中も…

山本キャスター
「あ、揺れてる。姿勢を低くしましょう。ちょっと大きいですね。アラートが鳴っています」

避難所の環境について聞くと…

避難した住民
「ここは安心できます」
「政府の対応は良いと思います」

避難した住民(子供)
避難所には必要な物がなんでもあります。生活用品は無料でもらえるし、シャワーもあります。お湯の温度も調節できるんです。なんでも用意されていて、とても快適です」

この避難所でテントが設置されたのは、発災からわずか3時間後。さらに…

山本キャスター
「体育館のステージは子供たちが遊ぶ場所になっています」

子供たちのための、時間割もできていた。

花蓮市の前の市長は、2018年の地震以降、行政の対応を見直したという。

花蓮市の前市長 魏嘉賢さん
「(2018年の震災以降)災害時に連携がとれるよう、ずっと準備してきました。市民は自主的に避難訓練を行い、市役所では避難所の設置場所や物資の使い方を決める人、軍に協力を依頼する人など、担当者の役割を明確にしました。災害時にそれぞれの役割をすぐに果たせるようにするためです」

花蓮市では、週に一度、必ず防災に関する会議を行い、避難物資の手配から災害時の職員のシフトまで事細かに確認。さらに、学校や地域もシミュレーションを繰り返し、災害に備えているという。

花蓮市 魏嘉彦 市長
「今回、地震が起きたとき、ただちに対応に当たるよう職員に電話で指示しました。職員達はすぐに避難所に行き、私は傾いたビルに駆けつけ、状況を把握しました。私たちはほとんど同時に動き出すことができたのです」