「意識してない出会いが面白い」「責任は重くなっている」2人が考えるテレビのあり方

藤井健太郎:
テレビって意図してない出会いが面白かったりするじゃないですか。そこは大事にしたいと思っています。アーカイブされていたり、配信で見たりするものは、最初から何となく概要がわかっているものが多いはずで、それがドキュメンタリーなのか、ドラマなのか、ジャンルすら知らずに見るということは多分ないので。
テレビであれば、たまたま見ていたら「あれ?急にドラマが始まったぞ」とか、出会い方を面白くしてあげることはできるので、そこはテレビの良いところかなとは思いますね。
磯山晶:
放送を出すときは相当なヒリヒリを味わうので、テレビは怖いですね。だからこそ、ちゃんとしなきゃとは思います。昔は本当にドラマ内のセリフとかも今ほど裏をとらなかったんですけど、今は全部、正しくないといけないから特に助監督が大変で…もう色んなことの裏をずっと取っています。
昔はまだパソコンもないから、裏のとりようがなかったというのもあるんですけど、今は何か、すぐ調べられるというのもあるので、地上波で番組を出す側の責任はどんどん重くなっているとは思います。
【プロフィール】
<磯山晶>
放送中のTBSドラマ『不適切にもほどがある!』のプロデューサーを務める。『池袋ウエストゲートパーク』『木更津キャッツアイ』『恋はつづくよどこまでも』、そしてNetflixシリーズ『離婚しようよ』なども手がけている。
<藤井健太郎>
TBSのバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』の演出を担当。『クイズ☆正解は一年後』『オールスター後夜祭』などの演出も手がけている。