地震発生から3か月~輪島市町野町の今~

町野町から市中心部へ向かう際の主要ルートである国道249号は、大規模な崩落によって現在も寸断されたままです。隣接する珠洲市へ抜ける道は、トンネルを巻き込んだ大規模崩落で通行止め、能登町と繋がる県道6号も、かろうじて片側交互通行が出来る程度です。

崩落した国道249号(輪島市町野町)

このため市街地への買い出しに通常の倍以上の時間がかかります。輪島市内の多くの店舗は、夕方5時、6時までの時短営業 のため、仕事の事情などで町野町に残って生活する人々は、買い出しをするにしても今も大変な不便を強いられています。住宅の倒壊や道路の崩壊で車が出せないという人もいます。

周辺の道路状況

 地震発生直後は、携帯電話で連絡がつかず1月1日の夜遅くに家族から公衆電話で連絡があり、父と母、帰省していた妹の無事を確認。ようやく家族と会えたのは、1か月近くたった1月28日でした。

藤本透さんインタビュー
「発災直前、たまたまつけていたテレビに緊急地震速報が流れ、『少し大きいな』と感じました。すぐに家族に連絡し、『大丈夫だよ』と返信が来てホッとしたのも束の間、2回目の地震が起こりました。珠洲市のライブカメラの映像は、現実とは思えないほどの悪夢のような状況でした。家が倒壊し、電柱が倒れ、津波が襲ってきていました。先ほどまで返信があった家族からも応答はなく、最悪の事態を想像したあの瞬間は、今でも夢に見ます。2007年の教訓からSMSを使って連絡したものの返事もなく、無事を祈ることしかできませんでした。憔悴しきった妹が23時に連絡をしてくれて、怪我もなく無事であることが知れて、本当に有り難かったです。」