■ スマートフォンから響く”故郷の空襲警報”

来日して1か月あまり。日本の生活になじんできた矢先。
姉 イーナさんのスマートフォンから突然、警報音が鳴り出しました。


「ウー。空襲警報!最も近い避難所に逃げてください!」

今月14日、アレクさんたちの故郷ビンニツァがミサイル攻撃を受けたのです。

病院などが破壊され市民23人が犠牲となりました。


姉 イーナさん:
「まさか私の街が攻撃を受けるなんて。夫にすぐ連絡を取ったら無事で安心しました」


姉 イーナさんの夫 ワセリさん(41)は警察官をしています。
ウクライナでは戦闘開始以降、18歳以上の男性は出国できません。

60歳の父もウクライナに残ったままです。

母 ナターシャさん:
「とにかく夫が心配。日本は住みやすいですが、やはり早くウクライナに帰りたい」

ロシアの攻撃を受けたこの建物は、ビンニツァの音楽ホールです。

10年前、アレクさんが初めてコンサートを開いたホールでした。
戦争は思い出の地すら奪っていきます。