試合後『対戦相手の監督』にソフトを売り込み…SNSでも無償提供を呼びかけ

 6月12日、夏の大会直前の練習試合がありました。

 (野球部員)
 「明日はMonday。2試合目も絶対勝ちマンデー」

 この日、田中さんは3番打者で出場し、ヒットを放つ活躍。

 そのころバックネット裏では、野球部マネージャーの須藤未来さんがパソコンにデータを入力していました。

 慣れた手つきで1球ごとに入力。こうした積み重ねがチームを強くすると信じています。

 試合が終わると、選手たちが引き揚げる中、田中さんがパソコン片手に戻ってきました。向かった先は対戦した網干高校の肥塚哲也監督のところです。一体どうしたのでしょうか。

 (肥塚監督にソフトを見せる田中さん)
 「データをどうせとるんやったら意味のあるものをとりたいというのが僕の中にあって、それで情報の先生に協力してもらって僕が作ったんですけど」

 “開発したソフトを網干高校にも活用してほしい”と田中さん自ら売り込んでいました。

 (肥塚監督)「すごいなぁ」
 (田中さん)「結構考えたんで。高校生活かけてやってたんで」

 (網干高野球部 肥塚哲也監督)
 「すごい衝撃ですね。それをまた(無償で)提供してくれるっていうのが。今の高校生は目に見えたものに対してはすごく興味とか感心を持ってくれるんで、そういう意味ではすごいなありがたいなと思いました」

 早速交渉は成立したようです。

 最近はほかの学校でも活用してもらいたいと考え、SNSでも無償提供を呼びかけています。今では30チームほどが使いたいと名乗り出てくれたといいます。