可能性が感じられ、今後が非常に楽しみ…

川原さんは去年、プレステージで就業体験を実施。4週間にわたって清掃業務を担当し、仕事に真面目に取り組む姿勢などが評価され、クリーンスタッフとして採用が決まりました。来月からは食堂や社員ロッカーの清掃に従事します。

プレステージではこれまでも障害者雇用をしてきましたが、新卒で知的障害者を採用したのは川原さんが初めてです。

プレステージ・インターナショナル
金沢幸昌 富山管理部長:「清掃をやっていく中でちょっとしたトラブルですとか、悩みだとか、そういったものが出てくるか、なかなか読めてないところがありますので、まずは声を聞きながら進めていきたいなとは思ってます」

採用の背景には、障害者の法定雇用率があります。現在、民間企業の障害者の法定雇用率は2・3%ですが、法改正により来月からは2・5%、2026年7月には2・7%と段階的な引き上げが決まっています。企業は障害者の雇用を増やし、合理的配慮にも対応しなければならないのです。

就労応援コーディネーターの関口利浩さん。川原さんとプレステージをつないだ交渉人です。関口さんは特別支援学校に通う生徒の就業体験の受け入れなどを企業にお願いし、生徒たちの雇用先を開拓しています。企業が合理的配慮を提供するためには就業体験は不可欠だと言います。

就労応援コーディネーター 関口利浩さん:「やっぱり障害者っていうのは『できない』とか『危ない』とか『いつもそばについていないといけない』とか。先入観念みたいなものがありまして、もちろんそういう子もいますけどそうじゃない子もたくさんいるんですね。1人1人を見ていただいていからまたお話していただければいいかなと私は思っております」

プレステージ・インターナショナル
金沢幸昌 富山管理部長:「就労体験のところでかなり長い期間、実際働いてもらってましたので、今回は清掃をメインでお仕事を用意させていただいたんですけど、若いですし、これからいろいろ(仕事の)幅とかも広げていけるんじゃないかなという可能性も感じられたので、非常に楽しみにしております」