事故車両の男性「(コース内にある)吹上温泉に向かうため、規制前だったので、そのまま通行した。現場近くの駐車場で、レースを見た」

 事故車両を運転の当時63歳の男性は、警察に対し「(コース内にある)吹上温泉に向かうため、規制前だったので、そのまま通行した。現場近くの駐車場で、レースを見た」などと話していたということです。

 これに対し協会は去年10月29日、下記の調査内容などを公表。

スタート時の死亡した五十嵐選手(旭川市)

 ・規制前の午前10時10分ごろ、すでに事故車両はコース内に入り、自転車の走行車線と反対車線を行ったり来たり
・気づいた警備員が運転の男性に対し、自転車が来る前に自転車の走行車線を上富良野町側にすすみ、コースから出るように要請
・五十嵐選手は第4集団の21人の中にいたが、その第4集団の約2キロ先方まで先導車両なし

規制中、反対車線を通行した車の車載カメラに映っていた事故車両

 仮に、事故車両が上記の警備員の要請に応じ、コースから出ていたら、事故は発生しなかったことになります。

 また、第4集団の先方に先導車がいて、反対車線を走行する車両を早めに発見、後方の集団に注意を促せば、事故を防げた可能性もあります。

 しかし、男性は反対車線の路肩に駐車するなどした後、コース内を走行し、五十嵐選手の自転車と衝突しました。

 大会を主催、運営する公益財団法人「ツール・ド・北海道協会」は、去年9月に発生したレース中の選手の死亡事故を受け、下記のメンバーによる第三者委員会を設置。再発防止策などの検討をすすめています。