紙ではなかった!
投票用紙のメーカーに話を聞いてみました。すると…
ユポ・コーポレーション営業本部 加工品部 鹿野民雄部長「紙のように見えるんですけど、実はプラスチックでございまして。ポリプロピレンです」

投票用紙の正体は、木材を原料とする「紙」ではなく樹脂を使った「フィルム」に近いもの。
表面の細かな凹凸が鉛筆の芯をほどよく削りとることで、なめらかな書き心地が生まれるのだといいます。
今回、期日前投票の用紙が直接えんぴつで候補者の名前を記入する方式となっています。

そして、投票用紙は書き心地だけでなく開票作業がしやすいよう折り曲げても開くようになっています。
1980年代、自治体が抱えていた課題が開発のきっかけでした。
鹿野部長「当時は紙ベースの投票用紙が使われていた。(開票の)時間がすごくかかるみたいで、何とか開票時間を圧縮させるいいアイデアはないかと」

実際、一般的な紙が使われていた時代の開票作業は票を開き、まとめるのに手間がかかっていました。それが、現在では…投票箱から出て来た用紙は既に開いた状態に。
その実力を、一般的なコピー用紙と比較してみました。折り曲げた状態から手を離すと…その差は一目瞭然。コピー用紙は折り曲げた形のままですが、投票用紙は半分以上開いた状態に。これが開票作業の効率化につながっています。

ところで今回の知事選では、投票用紙が各自治体に166万2700枚配られます。選挙が終わったら、この投票用紙はどうなるのでしょうか?
県選挙管理委員会 梶原賢吾 総括書記「(県知事の)任期満了、4年が経過するまで市町村の選挙管理委員会で保管することになっています」

その後は自治体ごとに処分されますが、中にはプラスチックとしてリサイクルする場合も。
投票用紙は何に生まれ変わるのでしょうか?














