全国に約300店あるサンマルクカフェが熊本で農業を始めます。看板商品に熊本県産の小麦を使うための新たな取り組みを取材しました。

イルミネーションの装いとなった上通アーケード。

3連休最終日の店舗は賑わっていました。

このサンマルクカフェの看板商品がチョコをクロワッサン生地で包んだ「チョコクロ」です。

記者「看板商品のチョコクロ、クロワッサンの小麦はオーストラリア産ですが 熊本県産にしようという動きが進んでいます」

その産地に選ばれたのが熊本県宇城市です。

今日は生産現場となる農場で鍬入れ式が行われました。

カフェの運営会社で岡山県に本社があるサンマルクホールディングスが、宇城市の農家から借りた農地に専従の担当者を派遣して小麦の生産にあたります。

サンマルクホールディングス 藤川祐樹社長「地元の農家と協力してやる形は全国的にも少ないので、新たな宇城モデルとして発信していければいい」

ともに世界有数の穀物輸出国であるロシアとウクライナが戦争状態にあることで、小麦の価格が2割程度上昇し、サンマルクは「自社で小麦を生産する必要性を感じた」といいます。

生産の候補地として国内100か所ほどを調査し、その中で、地元の農家との協力体制づくりなど支援に前向きな宇城市と組むことにしました。

活用が難しかった土地が生かされるとあって地元にもメリットがあると木村知事は言います。

――事業を展開する意義は?
木村敬知事「大きいと思う。春から秋にかけてコメを作って、その裏で秋から春にかけて小麦が入ることで農業の生産性が上がる 農家の手取りが増える」

今年は6.5ヘクタールで23トンほどを生産し、今後、拡大を目指します。

藤川社長「宇城市で200ヘクタールまで拡大できると考えているので毎年少しずつ耕作面積を増やしていきたい」

宇城市で作られる小麦を店舗で使うのは、2〜3年後を見込んでいます。