人気の秘密は“安心感”と…

昨年6月の時点で日本に長期滞在しているアフガニスタン人は5618人。その内、千葉県には、2327人が住んでいます。特に四街道市や佐倉市が多いそうですが、こちらの講座には現在、主にそうした地域から90名ほどの女性が登録しています。当初は10人も集まれば…と思っていたそうですが、「無料」とはいえ、これだけアフガン女性が集まる背景には、“安心感”があると言います。

NPO法人「イーグル・アフガン復興協会」理事長・江藤セデカさん
「この学校が、女性だけの専用として、アフガン女性だけ。先生の皆さんも女性で、お母さんたちは自分の子ども、1人じゃなくて2人3人を夫に預けずに学校に連れて来て、学校側でそういうボランティアの先生が子どもの面倒見て、安心感があって、家族からそういう許可貰って」

アフガニスタンでも女子学校の先生はみな女性なのですが、こちらでボランティアで教えているのも女性で、日本語専門の先生。子どもの面倒を見るボランティアには男性も参加されていますが、そうした方々は、保育園とか幼稚園の先生です。そうした“安心”に加えて、もう一つ。この講座が開かれている場所というのが、アフガン女性を大きく惹きつけているのだそうです。

NPO法人「イーグル・アフガン復興協会」理事長・江藤セデカさん
「ここがやっぱり学校ということ。ゲートがあって学校の中に入る。その夢が一番大きいですよね」

日本語講座が開かれている「千葉明徳学園」の校舎

セデカさんは、いま通ってきている女性たちが大学に行けるぐらいまでに日本語レベルを上げていけたらと考えています。女性と一緒に来ている子ども達に関しても、宿題を手伝ったり、英語を教えたりなども出来るようになったらと構想しています。また子ども達は、日本に幼い頃に来たり、日本で生まれたりで、日本の学校に通って日本語の方が上手になってしまい、両親の話すアフガニスタンの言葉(ダリー語)がわからなくなってしまう場合が多いんです。そうしたことにならないように、将来的には母国語教育まで出来るようにしたいということです。「イーグル・アフガン復興協会」では、ボランティアや協力者の方を募集しています。

(TBSラジオ「人権TODAY」担当・松崎まこと(放送作家/映画活動家))