「アナウンサーとしてもすみっコのような存在に」の真意

最後に気になる言葉を篠原さんが口にしました。「アナウンサーとしてもすみっコぐらしのような存在になりたい」。どういうことでしょうか。

その心は「テレビは媒体の特性上、どうしても多数決で、マジョリティーに合わせたものになります。けれど、視聴者の多様性があるはずで、その中で、自分が取り残されていると感じている人にフォローを入れていきたいと考えています」と篠原さん。

「全国の人が見ているという心持ちで、できる限りコメントしようと思っています。自分と感じ方が全く違う人にも寄り添うという、すみっコから学んだことを生かしていきたいです」

篠原梨菜さんが引き込まれたすみっコぐらしのてのりぬいぐるみたち

市場規模は200倍以上に それでも作者は「じっくりじわじわ」

サンエックスによると、2013年に約3億円だった市場規模は、2017年に100億円、2018年に200億円となり、2023年には約650億円と当初の200倍以上になりました。

作者のよこみぞゆりさんは「成長が速いとは思っておらず、10年かけてじっくりじわじわと広がっていきました。ここまで大きく成長できるとは、生み出した当時は全く想像できていませんでした。今後もより多くの人へ広まって、ずっと可愛がってもらえるよう願っています」と話します。

一部の人には、人生観にも影響するほど深く刺さっているすみっコぐらし。さて、新たな世界の舞台でどんな反応を受けるのでしょうか?

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取材:TBSテレビ デジタル編集部・影山遼

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影山遼
TBSテレビ デジタル編集部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®。元すみっコぐらし学園認定記者。名前の通り、暗いです。

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